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国立博物館〜面

国立博物館に入って、最初に見たのがこの面でした。

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小学生の頃に切手を集めていて、たしかこんな能面の切手があって、それがものすごく怖かったんですよね〜
たぶんつのだじろうのうしろの百太郎に出てくる系の顔をしていたからかと思います。

不自然に長く伸びてうねった白ヒゲがエクトプラズムみたいだったし、顔は死人みたいだったし。

つまりは能面=百太郎=恐怖という図式が自分の中にできていたのだけれど、不思議なもので子供の頃に怖かったものは大人になるにつれて怖さを克服すると好きになってくるようです。

正直不気味さは感じながらも、これらの面はじっと眺めておりました。
まるで生きているかのような作り物の顔は造形としては怖さを感じる部分が大きいものの、大人になると表面的なものよりも、その造形の向こうにあったいろんなものに思いを巡らすようになるもんですね。

モチーフが人の顔ということもあるものの、面からは何か強い思いが伝わってくるような気がして強く惹かれます。



それから国立博物館では、「狂言面 中世の笑い」という企画を2012年12月11日(火) ~ 2013年1月27日(日)の期間でやっていて、16〜18世紀の狂言の面がたくさん展示されていました。


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能と狂言は小学生の頃だったかに学校の行事で見たような記憶があるけれど、当時は能は意味がわからないし退屈で苦痛で、それに比べて狂言はよくわからなくとも笑えるので面白かったような記憶があります。

ただ面の記憶は無いので、何か違うものだったかもなあ。


それは置いといて、展示されていた昔の狂言の面。
大部分が安土桃山〜江戸のものですが、どれも見事な顔をしていました。

この表情でそのキャラクターの性格や役を表しているわけなので、表情に力が入っているのは当然とはいえ、ここまでの鬼気迫る変な顔はなるほど芸術だと思いますね。

きっと言葉がわからないような子供や当時の無学な人が見ても、どういうキャラクターなのか瞬時に理解して皆が平等に楽しめたんだろうな〜って思います。


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おかめの面は何種類もありましたが、全てに置いて悪意さえ感じるほどにブサイクです。^^;
絶対わざとやってます。笑。


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しかも絶妙に誰かに似ていると思わせるリアルさのブサイク
そのリアルさは必用ないだろう、と平成になってもつっこみたくなるような中世のブサイクでした。
あまりにもブサイクすぎて写真も撮ってないのだけれど、期間限定の企画だったら撮っておけばよかったかな〜?


それに動物の顔もいくつかありました。

こちらの猿も見事にデザイン化されてますね〜


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他にも撮影禁止のものも含めて数多くの面が展示されていました。

それぞれの面、1つずつが本当に一人一人の人間を見ているかのようで、当日はここにけっこうな時間を使って見ていたな〜

そして改めて能や狂言に興味が出てきたので、機会見つけて一度見に行きたいところです。


そういえば12月にのぼうの城を見に行って、 狂言師 野村萬斎の演技を見てきたわけですがあれもよかったですね〜

国立博物館に行って思いがけず狂言に興味を持って帰ってきたのでした。

でもああいう格式高い舞台は高そうですよね^_^;
by hashi7328 | 2013-01-12 02:59 | その他